おはようございます、フリーライターの仲間麻美と申します。
前回の「文喫 ✕ アサロク vol.5」では「メモ術でME TIMEを増やす方法」を学びましたね。ゲストとして登壇された下地寛也さんのメモ術と池田千恵さんの「SEE」メソッドは共通する部分が多く、一緒に知ることで相乗効果がありました。このセミナーの様子はダイヤモンドオンラインでも、「10分でアウトプットする人」と「永遠にアウトプットできない人」。その決定的な違いとは?の記事で紹介させていただきました。こちらも是非お読みください。
さて、2022年11月18日に発売された千恵さんの新刊『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』ですが、早速重版がかかり、さまざまなメディアでも紹介されています。単なる時短や効率化のテクニックではなく、「心から望むことに時間を使う方法」を、みなさんが知りたいのだなと感じます。
今回の「文喫 ✕ アサロク vol.6 しくじりバンザイ!リュウ博士と学ぶ神社参拝&ME TIME(私時間)で何度でも立ち上がる方法」は、2023年2月14日(火)朝7:30~8:30に、おなじみの六本木文喫さんにて開催されました。(2023年3月27日23:55まで視聴することができる、イベントアーカイブも販売しています)ゲストは27万部超の『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)など多数のベストセラー本を執筆、科学とスピリチュアルを組み合わせた今までにない神社の分析が好評を博している「リュウ博士」こと八木龍平さん。千恵さんとは約10年来のご友人だそうです。
会場となった文喫さんは日本で初めての入場料のある本屋さんです。平日は1650円、土日祝日は2530円(どちらも税込み)を支払えば、9時〜20時まで置いてある本が読み放題、珈琲と煎茶は飲み放題。食事やデザート、お酒(11時30分〜)も有料で楽しめる喫茶室があり、wi-fi、電源、ロッカー完備。本好きの人やリモートで仕事をしたい人にありがたいスペースです。
しかも、「 アサロク!」の日だけは特別に朝7時から入場することができ、イベント終了後も追加料金不要でそのまま20時まで滞在が可能です。千恵さんが主宰する『朝キャリ』メンバーのみなさんは「 アサロク!」会場で待ち合わせしてからイベントに参加。その後お茶をするなどオフ会のようにも活用されており、とても楽しそう。
イベントは、株式会社 朝6時をこの近くに設立したことから六本木の文喫さんとコラボレーションで朝活イベントをするようになったこと、「朝から六本木で、人よりひと足早くヒトモノコトを体験する」をコンセプトにシリーズ化したのがこの「 アサロク!」という千恵さんの説明からスタート。実はリュウ博士、まだ「アサロク!」がスタートする前の2019年に、千恵さんの六本木での朝活イベントに来てくださったことがあるとのこと。お二人の息は既にぴったりで、いつも以上にリラックスした雰囲気でトークが始まりました。
リュウ博士は、社会心理学者にして、神社の案内人。2006年11月に博士論文の執筆で追い込まれていた深夜、寮の自室に仏様の映像が現れ、メッセージを聴くという神秘体験をしたそう。そこから、多くの研究教育機関で教壇に立ちつつ、「科学とスピリチュアルの視点を合わせた今までにない説明」を書籍、雑誌、SNSで発信しています。最新刊『しくじりをした人は、なぜ神社に行くと大成功するのか?』では、しくじりは成長の最大要因であり、日本の神様や歴代の武将、総理大臣たちもみな失敗をしていたこと。また、神社が持つ「しくじりから復活する秘密」についての説明がなされています。
この本を読んだ千恵さんは、「しくじりと言えば私だ!」と思ったそう。なぜなら、大学受験は二度失敗、就職試験に全落ち、紆余曲折を経てベストセラー作家になるも天狗になって失礼の連発…と失敗だらけだったから。リュウ博士の新刊を読んで「しくじりだらけの人生だっていいんだよ」と認められた気持ちになったと言います。
さらに、千恵さんが『ME TIME』で提唱している「SEE」メソッドと、リュウ博士が新刊『しくじりをした人は、なぜ神社に行くと大成功するのか?』(サンマーク出版)で説明する統計データから見た「しくじりを成功につなげる方法」に共通点があることを発見したそう。
ME TIMEに神社参拝を取り入れれば、何回しくじっても大丈夫。しくじりをしっかり成功につなげていけるはず。という仮説のもと、リュウ博士とじっくりお話したい!と今回の対談が実現しました。
千恵さんは本を読んで、日本の神様はしくじりだらけでびっくりしたと振り返ります。リュウ博士も、「日本で一番偉い神様といえば、アマテラス(天照大神)ですが日本最古の引きこもり。また、軍神として有名なタケミナカタは負けっぱなしでイメージとは真逆です。そこがおもしろいと思って本にしようと思いました」と頷きます。
本の中で紹介されている日本の神様たちのエピソードを読んで、千恵さんは「優しくて、どこか人間くさい」というイメージを持ちました。リュウ博士は「一神教の神様は厳しく、人間と神様はまったくの別物。反対に、日本のような多神教の神様は人間と地続きになっていて、神話は神様のしくじりから立ち直りまでを見せてくれます。人間を神様に投影でき、お手本として学ぶことができるんです」と教えてくれました。
では、どうやって神様をお手本にすればいいのか。答えは非常にシンプルで、「起こったことを認める」そして「顔を洗って出直す」。これだけ実践できれば、しくじったあとに必ず成功できるとリュウ博士は断言します。
日本神話でもっともめでたいことは、イザナギがアマテラス、ツキヨミ、スサノオの三貴神を産み出したこと。その発端は、イザナギが死んだ妻イザナミのいる黄泉の国に行って約束を破り彼女を激怒させたことにあります(しくじり)。イザナギがこの世に戻って「穢れ」を落すべく水辺で体を洗った(みそぎ)ところ、日本の神様ベスト3の三貴神が生まれ、使命を達成することができました。
リュウ博士曰く、水で体を清めるのは、記憶を消すことにつながるそう。手洗いがネガティブな記憶を忘れさせる作用があることは、科学的にも証明されています。だから私たちもこれに倣い、手や顔を洗うことでしくじりにとらわれ過ぎずにすむようになります。これは、水で洗うのに限らず、ウエットティッシュやアルコール消毒でも同じ効果があるそうです。思い出すと「ワーッとなる」という自身のしくじりエピソードを紹介してくれた千恵さんも、「実践してみます」とうれしそうな表情に。
新刊の中で「経済成長する時代の終わり」に触れているリュウ博士。社会が大きく変わり、千恵さんの言う「have to」や「これさえしておけば大丈夫」、が通用しなくなりはじめています。だからこそ、「want」、自分の好きなことに打ち込むべきという千恵さんの主張にリュウ博士も力強く同意します。
千恵さんの小学一年生の息子さんは、現在ミニ四駆に夢中だそう。お休みの日はサーキットの扉が開く前から待機しているという熱の入りようで、「こんな風に何かに打ち込めるのは尊いこと」と千恵さん。大人もこんな風になれればいいのだけれど、「want」を見つけるのが難しい人は多いと言います。
リュウ博士は「好きなことをやらなきゃいけない」と思った時点で、「have to」になってしまって苦しくなると指摘します。「want」を見つけてほしい人に対しては、押しつけではなく、見守ることも大事。その時必要なのは、安全基地があることなのだそう。
また、「want」を見つけるのにも、神社に行くのはおすすめだとリュウ博士は語ります。博士自身も神社に参拝するとき、参道を歩きながら考えが変わって、当初と違うことを神様に宣言することも多いそう。やはり振り返る(起きたことを認める)ことが大切で、千恵さんの読者の方なら朝早起きしたり、旅行に行ったときなどに参拝や振り返りの時間を取ってはどうかと提案がありました。また、話は六本木にあるおすすめ神社にも及び、どんな時にどこに参拝するのがよいか、順番などの説明もあり、大いに盛り上がりました。
トーク部分の終了後は、会場とオンライン参加のみなさんからの質疑応答があり、熱気に包まれた中で終了となりました。和気あいあいとした千恵さんとリュウ博士のサイン&撮影タイム終了後は、インターネットを通じてたくさんの注文があった『しくじりをした人は、なぜ神社に行くと大成功するのか?』へのサインにリュウ博士が追われていました。
「アサロク!」リアル参加のみなさんは、イベント終了後も閉店の20時までゆったり文喫さんに滞在が可能なので、飲み物やおしゃべりを楽しんだり、読書をしたり、wi-fiを使ってリモートワークをしたりと、それぞれに時間を過ごされたようです。
このイベントの模様は、2023年3月27日23:55まで視聴することができる、イベントアーカイブも販売しています。アーカイブでは次のような話が収録されています。
・思い出したくないような失敗でも大丈夫!日本の神様はしくじりだらけ
・黒歴史は財産になる!糧にする秘訣
・資本主義の成長神話崩壊によって「好き」に夢中は最強になる?
・生きがいと働きがいを両立するためにはどうするか?
・自分の幸せを自分で見つけるためのME TIMEの作り方
・ME TIMEで神社参拝することでどんな効果があるのか?
質疑応答
・過去の人に言われた言葉を引きずらない方法
・どうしても人にあれこれ言いたくなるときどうする?
・初出版にあたっての心構え
などなど。
次回の「 アサロク!」@文喫 六本木は、4月頃開催の予定です。どうぞお楽しみに。
株式会社 朝6時 代表取締役。国家資格キャリアコンサルタント。慶應義塾大学総合政策学部卒業。外食企業、外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。企業の朝イチ仕事改善、生産性向上の仕組みを構築している他、「働き方改革プロジェクト」「女性活躍推進プロジェクト」など、ミドルマネジメント戦力化のためのコンサルティングや研修を行っている。個人に向けては朝活で人生計画を立てるコミュニティ「朝キャリ」(https://ikedachie.com/course/salon/)を主宰。12年連続プロデュースの「朝活手帳」など著書多数。