こんにちは。池田千恵(@ikedachie)です。
朝活を始めたいという人がまずチャレンジするのは「早起き」です。では、どうやって早起きしよう?と思った時、多くの人は「アラームアプリ」を探すのではないでしょうか。
試しに「アラームアプリ」でGoogle検索してみたところ、実に849万件もヒットしました。
ちなみにトップにでた記事は「おすすめアプリ●選」といったように、多すぎて選べない人のための案内でした。「アラームアプリ」の検索キーワードがこれだけヒットすることが「早起きしたい人はまずアラームアプリを探す」という行動を物語っていると言えるでしょう。
中には早起きせざるを得ないように大きな音がでるアプリや、勢いよく振らないと止まらないアプリといったように、強制力を使って起きざるを得ないような仕組みになっているアプリまであります。
しかし、朝活しようと思ったときにアラームアプリをまず探す、その行為がそもそもの間違いです。なぜならば、朝活は「早い時間に目覚めること」ではないからです。
本来朝活で実現すべきは、朝早い時間に確実に起きることではありません。生活時間の朝シフトによって、自分が目標としている何かを達成することであるはずです。
筆者は10年以上朝活を推進し、様々な職業、立場の人の朝活に関する悩みを聞いていますが、早く起きること自体が目的化してしまい、1日のパフォーマンスが低下して本末転倒になっている人があまりにも多いと感じています。早い時間に無理に目覚めることが「朝活成功」ではないのに、早起きすることに固執したり、「私は4時に起きている」「それより早い3時に起きている」と起床時間でマウントしたりするのです。
目覚ましアプリを探し回り、起きられないことをアプリにせいにしていろいろ試すのは時間の無駄ですし、早い時間に目覚めたからといって朝活が成功したわけではありません。朝活したいのならアラームアプリを探すのではなく、朝活ができる環境を整え、生活習慣の朝シフトができるアプリを探していきましょう。
どんなに良い目覚ましを見つけて早起きに成功したとしても、睡眠不足でパフォーマンスが落ちてしまったり、せっかく作った貴重な時間をぼーっとして無駄にしてしまっては本末転倒ですし、一時的に早起きできるようになっても継続的に早起きを続けるまで習慣化しなければ朝活は実践できません。
そこで今回は、朝活をライフスタイルに組み込むために必要な機能があり、筆者が実際に試して効果があったおすすめアプリについて紹介します。
Contents
■朝活アラームアプリだけでは朝型になれない理由
朝活アラームアプリができるのは目覚ましだけ
言葉にすれば当たり前のことなのですが、朝活アラームアプリの機能は「目覚まし」だけです。目を覚ますことができればそこで任務終了ですので、睡眠時間が何時間でも、起きた後の状態がどんなものでも知ったことではありません。だから大音量アプリや、なかなか止めることができないアプリがたくさんあります。
朝活の本質は早起きで最大限のパフォーマンスを発揮すること
しかし朝活でもっとも重要なのは、目覚めよりもむしろ、起きた後いかにハイパフォーマンスで1日を過ごすことができるかです。いくら早起きしたくても、夜更かしして十分な睡眠時間が取れなければ有功活用はできません。つまり、何時に目覚めるかよりも、朝活で何を実現したいかによって必要なアプリは変わってくるのです。
■朝活におすすめアプリで生活習慣改善を目指そう
朝活アプリで早起きを成功させるための4つの要素とは
朝活を始めようというとき、まず必要なのは早起きを習慣化することです。では、早起きを習慣化するためには何が必要でしょうか。私は4つあると考えています。
1. 生活パターンのムリムダムラの可視化による睡眠時間の確保
2. 睡眠の質の向上
3. 目覚めの質の向上
4. 朝活スキマ時間の有功活用
やみくもにアラームアプリを探すのをまずやめ、上記4つを実現するアプリはないかを探してみるところから始めましょう。
朝活アプリで目指すライフスタイルを考えよう
上記の4つを心がけ早起きが習慣化できるようになったら、次にすべきは「朝活で目指したいライフスタイル別にアプリを探す」ことです。例えば朝活で勉強したいのなら、「集中力が維持できるアプリ」を、運動したいのなら「運動の継続やモチベーションアップが期待できるアプリ」を、朝活で交流するのが目的なら「朝活イベントを探すことができるアプリ」を探してみましょう。
■朝活成功のためのiPhone Androidアプリを朝活のプロが紹介
早起きを習慣化させ、その上で朝活で目指したいライフスタイルを実現できるアプリを筆者が実際に試してみました。順番に紹介します。
朝活アプリで早起きを習慣化させる
(1)生活パターンのムリムダムラの可視化アプリ:Toggl
「Toggl」は、何にどれだけ時間を使っているかを計測するアプリです。
忙しい、時間がない、なかなか早起きできない、時間を効率化できないと悩む方はタスクの立て方/タスクの振り返り方、両方が「雑」です。雑だから、客観的に分析できるデータになっておらず、振り返って改善しようにも改善できないのです。このアプリを使えば、自分が何にどれだけ時間をかけているかが一目瞭然。スタートとストップボタンを押すだけと、シンプルで使いやすいです。こちらで時間がかかっている作業や無駄作業を「見える化」し、効率化を図ることで睡眠時間を確保しながら早起き生活を定着させましょう。
(2)睡眠の質の向上アプリ:寝たまんまヨガ 簡単瞑想
「寝たまんまヨガ 簡単瞑想」は、リラックスして質の良い睡眠ができるようになるアプリです。
もともとは音を聞きながら手軽にヨガをするために開発されたアプリですが、よく眠れる、リラックスできると話題になり190万ダウンロードの人気アプリとなりました。ヨガに興味がある人は多いですがポーズを覚えなければいけない、マットを用意しなければいけないと思ってチャレンジできない人も多いですよね。このアプリはヨガへのチャレンジのハードルが低い上、寝付きが悪いために朝型生活を躊躇している人への朝シフトのきっかけとしても活用できます。
(3)目覚めの質の向上アプリ:Sleep Cycle
「Sleep Cycle」は、レム睡眠/ノンレム睡眠による目覚めやすいパターンを独自に分析し、目覚めやすいタイミングで起きることができるアプリです。
いびきなどの音や寝返りによる振動をもとに眠りをトラック、どの眠りのステージにいるかを分析し、睡眠パターンを記録します。アラームは、 タイマーの設定時間から30分前までの範囲で、眠りが浅くなっているタイミングに合わせて鳴るので、アラームを使わずに自然に目覚めたときのような感覚を味わえます。起床時間や睡眠時間がグラフとして一覧表示されたり、気圧・月齢と快眠度の関係についても記録します。
(4)朝活スキマ時間の有功活用アプリ:Feedly、Kindle
「Feedly」は気になるブログやサイトをチェックするときに使うRSSリーダー(WEBサイトの更新・新着情報を配信する)アプリです。
朝活を続けるためにはスキマ時間を有功に活用して、少しでも早起きできる環境を整える必要があります。Feedlyは電車以上などのスキマ時間で効率的に情報収集するのに適しています。
通常、ブログやサイトを見る場合には、それぞれのページにアクセスする必要がありますが、「Feedly」に登録しておけば気になるサイトの最新情報や更新情報をまとめてチェックすることができます。
自分で検索をかける「プル型」の情報収集だと、「せっかく見に行ったのに更新されていなかった……」という時間のロスが発生したり、検索するのを忘れてしまうこともあります。「Feedly」のような「プッシュ型」のツールを使うことで、情報収集の手段を一本化して自動的に情報を取得する仕組みがつくれ、時間の効率化を図ることができます。Feedlyを使っていれば検索にハマってしまい、際限のないネットサーフィンに移行することもないので、自分の時間を大切にできます。
「Kindle」はすでにみなさんおなじみかと思いますが、特筆すべきは自動的に音声で読み上げてくれる「読み上げ機能」です。(読み上げ機能の設定についてはこちらのリンクに詳しいです)電車の移動中や朝のメイク途中など、忙しい中でも、耳を使って好きな本を“読む”ことができて助かっています。※ただし、図が多い本は途中で読み上げがストップしてしまうので向きません。
朝活アプリで目的を遂行する
上記アプリで早起きが習慣化できるようになったら、朝活でしたい目標を達成していきましょう。
(1)朝活で勉強したいときは集中力の維持アプリを
「Be Focused」は、ポモドーロ・テクニック(仕事や勉強、家事などのタスクを25分間続けた後に5分の休憩を取り、そのサイクルを最大4回続けるという時間管理術)を実践できるアプリです。(2019年5月現在、iPhone版のみのようです)
25分に1度、5分に1度アラームが鳴るというシンプルなものですが、
- 限られた時間でタスクを終えた!という充実感
- 時間内でやり遂げなくてはいけないという集中力
双方を得ることができ、生産性が上がります。
「Tide」は海や雨などの自然の音を聴きながらリラックスしつつ、集中力を維持できるアプリです。
集中したいとき、心地よい睡眠を得たいとき、休憩したいとき、呼吸を整えたいときなどにおすすめです。適度な雑音が集中力を高めてくれるのを実感できます。
(2)朝活で運動したいときは運動の継続やモチベーションアップアプリを
「Runkeeper」は、ASICSが公式で出している、ランニングの進捗を管理して目標を達成する手助けをするアプリです。
GPS機能でランニングだけでなくウォーキング、サイクリング、ハイキング、マウンテンバイキングなどの距離が測れる上、カロリー消費もわかるのでダイエットにも最適です。
「RunGraph」は、トレイルランニングやサイクリングなど、高低差があるところの記録をビジュアル化して楽しむアプリです。
(2019年5月現在、iPhone版のみのようです)
走行ログデータを視覚的に表現できるのが特筆すべき機能です。その図を使ってTシャツを作ったりすることができます。心拍データを可視化するデザインテンプレートや消費カロリー表示機能もあります。
「3分フィットネス」は、文字通り3分で気軽にフィットネスにチャレンジできるアプリです。
運動を習慣化しようとすると大変ですが、3分だけ、と思えばハードルも低いですよね。どのようなポーズと取れば良いかのチュートリアルも丁寧でチャレンジしやすいです。トレーニングをした日はカレンダーに印がつくので進捗も見える化できます。
(3)朝活で交流したいときはイベント検索アプリを
「Peatix(ピーティックス)」は、朝開催しているイベントを手軽に検索できるアプリです。
「朝活」で検索すると朝の時間に開催しているイベントが簡単に見つかります。また、一度参加するとイベント参加履歴に基づいたおすすめイベントの紹介が届くので視野を広げることができます。※ただし、出てくる朝活は玉石混淆のため、過去記事を参考に自己責任のもと信頼できる朝活を探して下さい。
過去記事はこちら↓
「OZmall」は、オズモールのすべての記事や特集が読めて、レストランやサロン、ホテルや温泉宿などの予約ができるアプリです。
「朝活」のキーワードで検索したり、利用シーンで「モーニング」を選べば、おすすめの朝活体験イベントや、朝食ビュッフェの情報を見つけることができ、そのまま予約まで可能です。
■朝活におすすめiPhone・Android対応アプリで朝型生活へ!
朝活したい!と思ったときにやみくもにアラームアプリだけを探すと、手段と目的をはき違えてしまいます。まず早起きするために必要な生活習慣を整え、その後で朝活時間を有効活用できるようにしましょう。上記アプリを試してぜひ、朝型生活を満喫してみてください。
株式会社 朝6時 代表取締役。国家資格キャリアコンサルタント。慶應義塾大学総合政策学部卒業。外食企業、外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。企業の朝イチ仕事改善、生産性向上の仕組みを構築している他、「働き方改革プロジェクト」「女性活躍推進プロジェクト」など、ミドルマネジメント戦力化のためのコンサルティングや研修を行っている。個人に向けては朝活で人生計画を立てるコミュニティ「朝キャリ」(https://ikedachie.com/course/salon/)を主宰。12年連続プロデュースの「朝活手帳」など著書多数。