[時間美人]第3回まなべなほさんインタビュー

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<まなべなほさん プロフィール>
慶應義塾大学総合政策学部卒業。広告代理店勤務。広報関係の部署を経て制作職に。CMやグラフィック広告制作、ネーミング、商品コンセプト開発などが主な仕事。
プライベートでは2児のママ。

◆ママをねぎらう社会的アクションとして絵本を出版

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ママ—Mamiversary: 主婦の友社
著者:むろぞのくみ:まなべなほ 

3歳6ヶ月の娘と、1歳8ヶ月の息子がいます。今の会社(大手広告代理店)は新卒で入社し、勤続13年になりました。今の会社で2人子供を育てながらクリエイティブ部門の前線で働いている女性は、気付いたら私だけ・・・。

自分の体験や仕事で接するママたちとの会話の中で、子育てはすばらしいことなのに、周囲から評価も感謝もされにくいものだと感じました。多くのママたちは、周囲から「良くやってるね」と言葉をかけてもらえるだけでも大きな励みになるんです。

そこで、ママをねぎらう社会的アクションを広げて行きたいと思いつき、会社の同僚のアートディレクター、むろぞのくみさんと一緒にプロジェクトをスタートさせました。

コンセプトは「Mamiversary」。Mamiversaryとは、「Mama」と「anniversary」を掛け合わせた造語で、「がんばっているママの記念日」という意味を込め、名付けました。

まずは「こういう活動をしています」と紹介できる「カタチ」があったほうが私たちの活動をわかってもらえるのではないかと思い、仕事の合間をぬって見本誌を作ったのが、このプロジェクトの始まりです。

この本を土台に、今後もMamiversaryの概念を広めるべく、企業や自治体、地域コミュニティに働きかけたいと思っています。

◆失敗が許されないママだからこその時間管理術

子供はとにかく、予測不可能です。その場その場での判断の積み重ねで対応していくしかないので、子供が生まれる前とは全く別の生活が始まります。もちろん今までとは優先順位を変えざるを得ません。試行錯誤しながらなんとか適応できるようになるのに、1年くらいかかった気がします。

子育て中のママはいろんなことを同時進行で進める必要がありますよね。私の場合、仕事もあるので、家、長女、長男、仕事、夫を同時に気にかけないといけない。時間や状況により、それぞれの優先順位は変わってきます。まるで毎日、頭の中でパズルを組み立てるような感じです。

気をつけているポイントは3つあります。

1.突然の出来事に慌てないよう、予備日、予備時間を作って逆算する
2.一日の終わりに、手帳とメモでToDoリストの振り返りと、次の日のシミュレーションをする
3.周囲に配慮した伝え方を考える

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1については、例えば水曜にプレゼンが控えているなら、月曜に資料を作り終え、
仕事仲間に送っておけば、突然子供が熱を出してもなんとか皆が困らないようにできますよね。
こうして常に逆算して考える癖がつきました。

それと気をつけているのは、予定表にはなるべく朝6時〜21時までしかやることをいれないようにしています。

つまり、21時〜24時の間の3時間を予備時間として残しておくんです。
仕事や家事などが21時以降にずれ込むこともありますが、それは「残業」だと思っていて、基本、21時までになんとか終わらせるように頑張る。そうすると、締め切り意識があるからか、21時以降を自分の時間にできるようになりました。

子供の動きも予測して、「ここで昼寝させておくと、ちゃんと21時には寝てくれるはず」
「今日ここで無理させると、明日きっとダウンしちゃう」というように逆算しています。
それと、細かいコツとしては、21時に子供を寝かせたいから、
余裕を持って20時半には「9時だよ」と子供に言うようにしています(笑)

2のリストアップとシミュレーションには手帳とメモ帳を使っています。
私は手帳の予定は仕事もプライベートも家事も全部、一つの手帳に書くことにしています。
手帳に加えて、次の日にすることを寝る前にメモ帳にリストとして書き出すようにしています。

time03_jikanbijin-manabe6一つ一つ用事を終わらせ、思いっきり線をひくと、
「やったー!」
っていう達成感があるんですよね。
ただ一本線をひくんじゃ物足りないので、しっかり塗りつぶすように消してしまいますね。

夫とも家事や子供のことを共有するようにしています。夫はイベント企画会社に勤めているのですが、お互いの仕事の山やプレゼン日程はきちんと共有して、少しでも余力があるほうが子供の世話をする、といったように手分けしています。

3の周りに配慮した伝え方については、ちょっとユーモアを加えたり、前向きな言葉を使ったりしています。

例えば、産休明けに出会った人には
「1年休みました」と言うより
「子育て留学してきました!」
と言ったほうが、休んだという引け目を感じずに、相手の印象も良いじゃないですか。
それに、言葉を変えるだけで自分の気持ちも変わるんですよね。やっぱり気分良く一日を過ごしたいですものね。

◆普段の一日の流れ

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■6時
起床
朝の支度
前日の洗濯物をたたむ
掃除をする
夕食を温めるだけでOKのところまで作る■8時半
全員で家を出て保育園へ■9時半〜17時半
仕事
■ 20時半 子供を寝かしつける
■ 21時 子供就寝
■ 21時〜24時 自分の時間
■18時 子供のお迎え(夫の場合も)■ 18時半
帰宅
夕食
入浴
夕食片付け
次の日の準備

子供を寝かしつけた後、おもちゃを片付けるのが私にとっての
「自分時間」に戻る儀式です。おもちゃが片付くにつれて、心も片付いていくような気持ちになります。

自分時間モードになったあとは、のんびりと過ごしたり、
明日のシミュレーションをしたりします。
もしまだ残っていたら仕事や家事の残りもします。
何もない時は、月に一度程度会社の飲み会などにでかけることもあります。

◆自分にとって譲れないものは何かを考える

ママになるとどうしても、思い通りにならないことがたくさん起きます。
その中でうまくやっていくための私なりのポイントは、「割り切る」ことじゃないかと思います。

例えば我が家の場合、今の段階での子育ての最優先は「食事」と「睡眠」です。ありがたいことに、うちの子供たちは丈夫です。これは経験則ですが、たくさん食べて、たくさん寝ると子供は健康なんだな、と思います。極端な話、一時期部屋が少し散らかっていたって、食事さえきちんと食べていれば健康に育つと考え、あまりにも忙しい時は掃除を後回しにすることもあります。

最近引っ越しをしたんですが、通勤時間も割り切りました。通勤時間の長さと家族との時間や自分の体力、どちらを取るかと考えた時、私の場合は家賃が高いのは多少なりともあきらめ、会社に近くて便利なところに住むことにしました。

自分がどうしても外せない、と思うものを見極めることも、時間管理の大事なコツなんじゃないかなと思います。


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