[時間美人]第2回 utakoさんインタビュー

time02_01time02_utako-album time02_02
<utakoさん プロフィール>
3児の母、総合商社勤務のビジネスマン、妻、ボーカリストの4足の草鞋を履いて全力迷走中?!の今話題のエロマ(エロマダム)シンガー。
44歳子持ちならではの人生哲学で愛と恋を歌っている。
2011月6月22日に、27歳で未婚の母になったことがきっかけで決意した「43歳CDデビュー」を目標から遅れること9日、44歳と8日で実現。
1stアルバム「utako」は只今好評全国CD流通&世界配信中。アルバムの中から男女の運命的な出会いを歌った「MidnightAngel」と男女の普遍的な愛を歌った「愛を食べて生きてよ」は第一興商DAMでカラオケ配信中。
ライブパフォーマンスは「代々木上原マダムロック」をコンセプトに、バンド「詩子☆デラックスST」のボーカリストとして、また、ソロシンガーソングライターutakoとして原宿クロコダイル、横浜7thAvenue、新橋ZZ、赤坂クローフィッシュ、川口ショックオン、野毛オーキードーキーなど関東圏を中心にで月4~5回の頻度で行なっている。「なぜか大人がもう一度恋をしたくなる歌声」の美魔女シンガーとして独特の癒しの世界を繰り広げている。http://www.utako.biz/

◆人生を「どう死にたいか」から逆算していく

time02_artist人生とは、「死に方」をひとつの目標としたプロジェクト。

そう考えると、優先順位は自然と定まってくるのではないでしょうか。私はいつも、自分が決めた「死に方」をイメージして生活しています。

「どう生きるか」と問うと、どうしても直近のことから考えがちですが、「どう死ぬか」と問うと、自分が「今したいこと、したほうがいいこと」がはっきりと見え てきます。このことにより、「他人からどう思われるか」より、「自分がどう思うか(どうしたいか)」に軸足を移すことができるようになりました。

そんな風に考えるきっかけとなったのは、祖母の死でした。私の祖母は、本当に「かわいいおばあちゃん」でした。そして、いつも幸せそうでした。

おばあちゃんとはおはじきで遊ぶのが好きでした。畳の上にザーッとおはじきを広げて、はいつくばって、本気になって小さな孫の私と張り合って、時にはこっそりズルをしちゃうような・・・・おちゃめなところがある祖母でした。

そんな祖母が亡くなった時、お葬式で思ったことは「ああ、おばあちゃんと、もっともっと一緒に 遊びたかった。」ということでした。寂しくてでも幸せだった少女時代を思い出して自然に涙が溢れました。

中学生になったばかりの私でしたが「私がおばあちゃんになったときも、孫に“もっとおばあちゃんと一緒に遊びたかったよぉ”と枕元で泣いてもらえるような、いつも楽しそうで、幸せで、かわいいおばあ ちゃんになりたい」と心から思ったのです。

そこから逆算すると、出来れば血の繋がった孫がほしいと思ったので、子供は必要。子供を育て るためにはまずは結婚。大好きな俳優のあの人と結婚するんだと本気で必死になり同じ大学まで入り、芸能の世界にも入りました。

が、途中で、男性に生活費を押し付けるのはどうかと思うけれど、好きな男が必ずしも経済力があるとは限らないと考えたため、どんなことがあっても自分と子供が食べていくだけのお金は 必要・・・だから手に職、もしくは就職・・・と、非常にシンプルに考えて、学生時代のプチ芸能人生活に終止符をうちあっさりとOLになり、結婚をしないで 子供を先に生むようなことも経て今日に至ります。

そうです、「どう死にたいか」を決めると、普段の生活のものことの取捨選択がとてもシンプルになります。

例えば私の場合、歓送迎会は1次会だけにする、年賀状は自分から書かないで返事だけにする、喧嘩はしない、ミスは起こさない、万が一ミスをしたら抱えない・・・といったように、自分の死に方を考えた時にあまり必要がないものはスッパリと切ったり、それをすることで失敗が起きた場合、将来 にわたって余計な時間をとられることには細心の注意を払って実施します。

「生きることの目的=死に方のイメージ=幸せの形」が明確だから「やらないこと」をすんなりと決めることができ、「やったほうがいいこと」に細心の注意を払えるようになったのです。
私 には15歳、11歳、6歳の子供がいますが、子供たちにも「いかに死にたいか」から人生を逆算させるようにしています。

例えば15歳の娘は「海外に住んで、愛する旦那さんと子供たちのもとで死にたい」と言っています。彼女には勉強をしなさいと言ったことはありませんが「自分の死に方に向かってどうするべきか・・・海外で日本人が家族で生活するためには様々な障壁をクリアすることが必要か、どれだけお金がかかるか、そのためには語学力はもちろん他にはどんなスキルがあればその可能性を追求できるか、自分で考え、自分で組み立て、自分で問題点を探して、自分でクリアしていくようにと口をすっぱくして話します。人生も勉強もプロジェクトです。最近はやっとプロジェクトを組み立てる癖がついたのでしょう、結果として学校の成績も悪くありません。

◆「やらなくてはいけないこと」より、「やりたいこと」を優先する

昭和の学校教育の弊害でしょうか・・・
「誰か」が決めた「やらなくてはならないこと」をいつも探している人がいます。

「やらなくてはいけないこと」を最初にやって、残った時間で「やりたいこと」をするのが正しい時間の使い方だ、と考える人は多いと思います。でも、実はこれを続けると、いつまでたっても「やりたいこと」ができません。

time02_photo02ですから私は「やりたいこと」を優先するようにしています。
といっても、「やらなくてはいけないこと」をないがしろにしろ、ということではありません。
「やらなくてはいけないこと」を「時間的にあいまいなまま放っておかない」ことを心がけているのです。

つまり、「やらなくてはいけないこと」に「期限」を決め、それに間に合う限りは「後回し」にします。自分でしっかりと「期限」を決めることがポイントです。

「期限」を決めないで漠然と「ああ、これやらなきゃなー」と、時間的な見通しをつけないままモヤモヤ思い続けることになります。結果「やらなくてはならないことをほっておいて、やりたい ことを優先しよう」というキモチになれず結局いつまでたっても「やりたいこと」に着手でいないことになります。

ちょっと逆説的な言い方をしますが、例えば、掃除や洗濯、試験勉強、資料の作成、提出といった「やらなくてはいけないこと」も、きちんと自分の判断で終わらせる期限を決め、見通しを立てることができさえすれば、自然に期限が近づいていくにつれて、だんだんと「やりたいこと」に転化していくものです。逆に期限の遠いものはスケ ジュール感さえ間違わなければ「(今は)やらなくていいこと」になっていきます。

こんな風にして、とにかく「やりたいこと」からこなしていく癖をつけるようにすると、知らず知らずのうちに、どんどん「なりたい自分」に近づいていきます

◆自分は完璧な存在じゃない、と認めるとラクになる

time02_utakoこのようにお話すると、私は強い女だと思われることも多いですが、そんなことは全くありません。何もかも自分で決められるほど強くないし、完璧な人間でもありません。だからこそ周りに助けてくれる人がたくさんいるように思えます。
「頑張っているのにうまく行かない」と嘆く人がいます。果たしてそうでしょうか?「私ばっかり不幸」という考え方に陥ってはいませんか?
そうなると「不幸な私」ばかりに気持ちがフォーカスしてしまい、実は周りが一生懸命手を差し伸べてくれていることに、なかなか気づかなくなってしまうのです。

そうです。頑張りすぎてしまったために「キモチ」にも「時間」にも余裕が無いのです。余裕がないと視野が狭くなり、周りの気遣いや気配りを幸せと感じられなくなってしまい 「私ばかり不幸」という状況に陥り、負のスパイラルに突入していきます。

実は私もつい最近、歌の世界で頑張りすぎていたということに気がついた瞬間がありました。CDデビューしたのはいいけれど、自分の満足するように歌えない日々が続きました。もっとこうしなきゃ、ああしなきゃ、と、できない自分を否定して、シンガーとしてダメな自分を一人で抱え込んでいました。

「バンドに任して」
「もっと演奏によりかかって」
「楽に歌って」

と、いつも声をかけてくれていたバンドのメンバーの言っている意味が全く飲み込めませんでした。私の周りにはサポートしてくれる仲間がいるのに、自分ひとりで何でもやらないと、と気負っていました。

でも、あるとき、とある人と話をしているうちに「私はそのままでいいんだ」ということに改めて気がついたのです。
家事も育児も、もちろん会社の仕事も、私は独りでは何もできないということを知っていました。だからこそ「ここまではできるけど他はできない」と自分で自分を見極めて、あとは抱え込まずに、周りに任せ、日々感謝の日々を送ってきました。そういう風にしていると、いつのまにか助けてくれる仲間が集まります。いろんなことがどんどんよい方に向かっていきます。

それを知っているくせに、家事や育児や仕事みたいに、いつも通りの私で力を抜けばいいのに、歌についてはあまりにも理想のイメージが強すぎてそれに近づけない自分への苛立ちもあり、頑張りすぎていたのです。

なににつけても、自分が「スーパーマン」になるのを目指のではなくて、「ここまではできるけど、ここからは助けて!」とメッセージをちゃんと発信して、周りから助けてもらえる人になることが大事だと思います。結果周りからは「スーパーマン」だといわれてしまうようになります。これは全くの誤解なので良いか 悪いかとても難しい問題ですが・・・。つまり「一見スーパーマン」な人ほど「当人は自分はスーパーでないと自覚している」ことを冷静に観察してみることを 是非お勧めします。

◆時間を有効に使い、時間を楽しむ

time02_photo01そういえば、大学の論文のテーマは『タイムマーケティング-マーケットを「時間価値」で評価すると新しい市場が見えてくる-』だったのを思い出しました。もう24年も前のことですが。

消費には「時間を創出する消費」と「時間を楽しむための消費」の2種類ある、 というのが論点でした。世の中にある全ての商品がこの二つの軸で評価できると考えました。
もちろん、自分が二つの軸の中でどの位置にある商品を好ましいと 思うかは、シチュエーションやライフステージによっても違うと思います。これを「消費する側の個人の時間」ということに言い換えると「時間を創出する消費をする時間」と「時間を楽しむための消費をする時間」という風に分けられます。
この個人の時間に関する二つの軸のうち、今の自分はどちらを行なっているのか、一日の中でどんな割合だと自分が心地良いかを意識していくと、時間の使い方を上手くコントロールできるのではないでしょうか。
一日 は「24時間」。それだけが私たちが誰もが平等に持っている資産です。この資産を日々「いかに楽しむか」、「楽しむための時間をいかに創出するか」そのた めには、自分だけの基準「生き方=死に方」をイメージして過ごすこと。そしてそれが結果的に「なりたい自分」をつくる唯一の方法だと思っています。


copyright© ikedachie.com all rights resereved